« 緊急地震ネコ速報 | トップページ | 被災地レポート vol.6 百聞は一見にしかず »

2011年4月13日 (水)

被災地レポート vol.5 仮設村役場にてセラピーを

福島県の避難所にボランティアのセラピストとして行ってきました。

巨大な避難施設です。

ここは、福島県の海沿いの村町が役場ごと避難しています。

川内村・富岡町・楢葉町。

地震、そして津波によって家を失い、原発の影響で今なお地元に立ち入ることさえできない人々がここに身を寄せています。

避難勧告が出されてから、家に帰ることは許されず、津波でどんなことになっているのかを確認できていない人もいるし、家族の安否は全く不明という人もいます。

想像を超えた現実を目の当たりにしました。

ここで出会ったおばあちゃんは、「家に鍵かけてないんだ・・・。」と言っていました。

着の身着のままとはこのことで、所持品はほとんどなく、一人でこの避難所に暮らしています。

セラピストとしてボランティアに入った私は、避難所の中でも「救護室」といって介護の必要な方や乳幼児を連れた方などが特別に集められた場所に通されました。

ここでは、寝たきりの人もいらっしゃいます。

市民の皆さんだけでなく、救護や介護をする側の職員さんたちが大変過酷な環境でお仕事されているのを聞いていました。

村役場をそのままここに移転しているのです。

仮設の役場が建物のなかに作られており、村長さんはじめ役所関係の職員さんも全員ここに避難しながらお仕事をしていました。

まずは、村役場の職員さんのためにもセラピーは必要だろうなと考えていたところ、

なんと・・・!

トントンと話が進み、主要な役場関係者皆さんにセラピーをすることになってしまいました。

川内村の村長さん

保健福祉課の課長さん

総務課の課長さん

看護師長・保健師長さん・・・。

なんという偶然というか、めぐり合わせというか。

この方々は本当に悲惨な状況の中、原発と闘い市民を守るために全力を尽くしてくれている人たちです。

自分のことだって大変なのに、市民のために働く義務があるとされる人々です。

特に村長さんは国に向かって、原発にむかって声高く訴えをしていかなければならない立場にある方です。

とても温厚で人望のある人であることはすぐわかりました。

避難所の皆がとても頼りにしていることがすぐわかりました。

こんなにも大きな問題に直面し、たくさんの人の想いを受けて日々どれほどに心労を抱えていらっしゃるのでしょう。

避難施設の一角、コンベンションホールの音響設備室にて、セラピーを受けていただくことになりました。

ここは雑音を遮断した薄暗い部屋で、床に毛布を敷いただけの簡単な特設セラピールームですが、他の雑然とした空間に比べたら落ち着ける場所でした。

皆さん、夜も緊急連絡が入るのでよく眠れていません。

横になって施術を始めると、すぐにふぅ~と息をはいて深い眠りに入ってしまう人ばかり。

身体も心も限界をはるかに超えた状況であることは、容易に想像がつきました。

家族のことや家のこと、震災のことは聞けない・・・。

ただただ休んでほしいという気持ちで、何も語らずフェイシャルリフレクソロジーを施して、痛いという肩や足腰をマッサージしました。

そして

施術が終わると涙目で力強く握手をしてくださったのです。

「本当にありがとう。一か月ぶりに気持ちがほっとしましたよ。」

「良い香りを嗅いだのは、震災以来です。」

「いや~、助かる、本当に助かったよ!もうひと頑張りできるな。」

こんなに嬉しい「ありがとう」はそう簡単にいただけるものではありません。

セラピーってこうあるべきなんだ、とこちらも胸がいっぱいになりました。

難しい説明は一切省きましたが、気持ちは通じたし、非常に大きな効果を感じられたそうです。

嬉しい。

よくテレビできいていた、被災地で元気をもらうってこういう意味だったのだろうかと思います。

心から、ありがとうと言ってもらえることの喜びって、そう簡単に味わえないのだろうと思います。

皆さんにどんな言葉をかけたらいいものかわかりませんでしたが、手を使ってなら気持ちが直接通じることがありますね。

被災地でセラピーの需要があることを確信しました。

つづく。

« 緊急地震ネコ速報 | トップページ | 被災地レポート vol.6 百聞は一見にしかず »

被災地レポート」カテゴリの記事

2013年12月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
無料ブログはココログ